2017年4月1日土曜日

【動画あり】灼熱!末梢静脈路確保塾

107H17

末梢静脈路確保の問題です。

研修までに覚えたい常識

  • 末梢静脈路確保の手順
  • 末梢静脈路確保のコツ
  • 末梢静脈路確保の練習法


末梢静脈路確保は治療のはじまり

末梢静脈路(ルート)が確保できれば、輸液も抗菌薬も点滴することもできます。つまり、末梢静脈路確保は治療のはじまりと言えるのではないでしょうか。

日常診療で多用する手技ですので、学生の時から機会を捉えて挑戦しておきましょう。

同期の協力のおかげで末梢静脈路確保の動画を作成できましたので、これを見てまずはイメージトレーニングをしてみてください。(ちなみに採血手技の動画もupしてありますので、そちらもご参考ください)


ここから下では、末梢静脈路確保について、準備、手順、コツ、練習に分けてお話しします。特に練習法は熱く語っています。最後までお読みください。

準備

輸液セットを予め組み立てておきましょう(「輸液セットの組み立て方」の記事はコチラ)。輸液バッグにびん針を刺し、チューブ全体に液体を満たしておきましょう。
末梢静脈路確保の器具 輸液セットは予め組み立てよう
  • 輸液セット
  • 手袋
  • 駆血帯
  • アルコール綿
  • 留置針(20~24G)
  • 固定用フィルム
  • テープ
  • 廃棄用ボトル

留置針は内筒と外筒に分かれる


留置針は金属針である内筒と、非金属カテーテルである外筒で構成されます。内筒は刺す用、外筒は留置用であり、内筒は外筒よりも長くなっています。

針の太さは22Gを基本として、血管が細そうな人は24Gを用いましょう。

末梢静脈路確保の手順

1.環境を整えよう

  • 穿刺部位を心臓より低い位置に保とう

2.清潔操作を心掛けよう

  • 手指消毒をしよう
  • 手袋を装着しよう

3.穿刺部位を探そう

前腕中央部の橈側皮静脈や正中皮静脈などを狙いましょう
実線矢印:橈側皮静脈 点線矢印:正中皮静脈

  • 穿刺部位の中枢に駆血帯を巻き血管を怒張させよう
  • 見て「盛上がっている」、触って「弾力のある」血管を探そう
  • ※関節近くは避けよう

4.消毒しよう

  • アルコール綿で末梢から中枢に向かい消毒しよう

5.穿刺しよう

  • 血管固定のために穿刺部位より抹消の皮膚を軽く引張ろう
  • 血管は表面付近にあるので角度をつけず穿刺しよう
  • ※切り口(ベベル)は上に向けよう

6.内筒の逆血を確認しよう

まずは留置針の内筒に逆血を確認しよう
  • 持ち手部分まで血液が逆流するのを確かめよう

7.針を寝かせ数mm進めよう

  • 外筒の先端が血管内に入るまで進めよう 

8.外筒の逆血を確認しよう

9.外筒を根元まで進めよう

外筒の逆血を確認してから、外筒だけを根元まで進めます

 

10.駆血帯をはずそう

11.内筒を抜こう

  • 廃棄ボックスに針を捨てよう

12.点滴ラインを接続しよう

13.滴下を確認しよう

  • クレンメを全開にして滴下を確認しよう
  • 穿刺部周囲が張れないか確認しよう

14.固定しよう

透明フィルムと強めのテープで固定
  • フィルムとテープで固定しよう

 コツは血管怒張

コツは静脈をいかに怒張させるかです。末梢血流を増やし、静脈血をうっ滞させる方法を紹介します。

  • 拳を握ってもらう
  • 軽くたたく
  • 腕を下げてから駆血帯を巻く
  • 末梢から中枢へ消毒
  • 駆血帯を巻き直す
  • 蒸しタオルで温める
  • ※うまくいかないときは反対の腕で挑戦しよう
  • ※それでもだめなら、先輩を呼ぼう


灼熱!ルート確保練習

実際に患者さんを前にして成功するためには自信が大きく影響すると思います。その自信をつけるためにはやはり、練習あるのみではないでしょうか炎

手に馴染ませよう

バッドの握り方がわからなければ、バッドを振ることすらままならないですよね。

留置針の持ち方:親指と中指で挟み、人差し指を外筒に添える

僕は親指の腹と中指の側面で持ち手を挟み、外筒に人差し指を添えます。持ち手の柄は母指球に当たるようにして固定します。自分なりのしっくりくる持ち方を研究しましょう。

「素刺し」をしよう

バッドの振り方がわからなければ、ボールは打てませんよね。「素振り」ならぬ「素刺し」をして型を確認しましょう。僕は人差し指だけで外筒をスライドさせる動作を何度も繰り返し練習しました。

手順を繰り返そう

身近な物を使って、実際の手順を繰り返してみましょう。僕はぬいぐるみを人体に見立て、紐を血管として代用し、ティッシュを皮膚として被せて練習していました(笑)
紐や駆血帯を血管に見立てて練習
ティッシュを皮膚に見立てて練習

本当は血管はゴム製の駆血帯で代用するのがベストです。切れて使い物にならなくなった駆血帯をもらってきましょう。紐の場合は紙袋についているものが刺しやすいと思います。

ファーストステップは紐に刺す練習からはじめて、ネクストステップは紐にティッシュを被せて、そのうえから刺す練習をしましょう。

自分の腕を触って探す

人が違っても血管の走行はある程度似ています。自分の血管の走行を確認したり、刺しやすそうな血管の弾力を触って確かめておきましょう。

以上、「灼熱!末梢静脈路確保塾」でした。「熱血!末梢静脈採血塾」(コチラ)と合わせて、みなさんの少しでもお役に立てれば幸いです。

次回は、救急現場で多用する「ルート採血」の記事を書きたいと思いますので、そちらもご覧ください。

参考文献

診察と手技がみえる vol.2

p54-67

「○○がみえる」シリーズで唯一読んだ本。写真が多くて視覚的にイメージしやすくなっています。手技の本は一冊あるととっさに調べられて便利です。

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4 件のコメント :

  1. いつも見ているファンです��
    綺麗な手ですね!舐めたいぐらい…
    更新楽しみにしています!!
    お仕事も頑張ってくださいね����

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。

      医大生のために少しでもお役に立てるような情報をお伝えできればと考えております。

      しろくま

      削除
  2. あけみ@しろくまファン2017年4月9日 1:39

    お返事ありがとうございます♡
    学生のためとありますが、1年目研修医に向けた具体的な輸液についての記事なんかもあればいいなーと思っています。
    ポリクリ中もただ「あ、またヴィーンFだ」ぐらいで見ていたので…
    国試の解説から脱線してしまうかもしれませんが、よければご検討下さい♡♡♡

    返信削除
    返信
    1. ご助言ありがとうございます。

      輸液の記事を書いた時に、ヴィーンDやソルアセトFまで載せるか迷っていました。

      時間を見つけて成分表などのおまけ記事を書けたらいいなと思っています。

      削除